日本で不足しているグローバルに活躍できるエンジニア
日本のエンジニア不足を補うためにも積極的に行われているオフショア開発ですが、どの国に依頼をすればいいのか悩んでいることもあるでしょう。
オフショア開発は、国によって特徴があるので、目的や予算に合った開発先選定が必要になります。今回は、オフショア開発先の中でもおすすめのベトナムオフショア開発について紹介していきます。開発先の候補としてぜひご検討してみて下さい!
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【オフショア開発とは】
グローバル化やクラウドビジネスの増加・拡大によって、IT技術者の需要が高まったことで、日本のIT技術者の人材不足が起こり、解決策としてオフショア開発が進められています。オフショア開発とは、情報システムの開発やソフトウェア、Webシステム開発業務の一部もしくは全部を海外の開発会社や子会社で行うことでコスト削減を見込めるため、導入されている手法です。
オフショア開発により、コスト面だけでなく、人材不足の解決、優秀なエンジニアを低コストで確保できるといったメリットが挙げられます。
オフショア開発を積極的に行い、中国やインド、ベトナム、インドネシアなどに企業が進出していったことで現地での案件(海外の案件)を受注していく機会も増えていきました。
これにより取引先の新たなルートが確保され始めました。
ベトナムオフショア開発の現状
オフショア開発を行う理由として、人件費や人材不足といったことが挙げられますが、2021年の外注先として人気が高いのがベトナムです。人気の理由には、国民性や親日家であること等ですが、新型コロナウイルスを早期に封じ込めたことも大きい様です。
また、ベトナムの技術力は日々向上しており、基幹システムやAI、ブロックチェーンといった先端テックやPKG開発にも対応できることも利用拡大の要因となります。
【ベトナム概要】
・ベトナム社会主義共和国:人口約9000万人
・通貨は「ドン」。為替レート:1ドン=0.0049円
・国内総生産(GDP)は、8兆2500億ドル
・言語はベトナム語(近年は英語教育に力を入れている)
・携帯普及率は、140%以上、インターネット普及率約40%
・ベトナム内での検索エンジンシェア一位はGoogle、二位はYahoo、三位はbing
・国内SNSシェア一位YouTube、二位Facebook、三位Zaro(日本でいうところのLINE)
【ベトナム開発データ】
・オフショア開発先としてのメリット:親日国家で真面目なエンジニアが多い。エンジニアコストが安価。国策としてオフショア開発に力を入れている。日本との距離が近いため時差が少なめ。案件の規模が小さくても対応可能。
・オフショア開発先としてのデメリット:人気があるために優秀なエンジニア確保が難しくなってきている。開発者のスキルが低い場合がある。
・ベトナムのITエンジニア:親日家で真面目。語学力に難あり。エンジニアの平均年齢が低いため、働き盛りの人材獲得が可能。
・ベトナムのひと月当たりの平均単価は約25万円。
ベトナムオフショア開発の魅力を3つ紹介
ベトナムオフショア開発の魅力にはどういったものがあるでしょうか。日本企業が積極的にベトナムオフショア開発を利用する特徴は以下の3つになります。
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1. IT技術者の育成の国策
ベトナムでは、国を挙げてオフショア開発を推進しています。そのため、オフショア開発に関する様々な支援を受けること出来ます。
政府が後押しするのは国内企業の支援だけに限らず、外資系企業に対しても、税制面での優遇措置を講じています。ベトナム政府は、ソフトウェア分野の企業に対し、4年間の免税期間とそれに続く9年間の(50%)減税期間を提供しています。
【政治の安定性】
また、今回世界中で蔓延した新型コロナウイルス感染症に対して、早期での鎮静化を可能にするほどの政治の安定度を誇っているため、国民の満足度も高く、安定した雇用を行うことが出来るでしょう。
ベトナムと日本との距離も比較的近く、時差はわずか2時間のため、就業時間の差もあまりなく、業務上リアルタイムでのやり取りを行うことが出来るので、効率的に開発を進めていくことが可能でしょう。
【優秀なITエンジニア】
ベトナムのITエンジニアは数学に優れかつ勤勉なため、一つでも多くの資格を積極的に取得しようとします。しっかりとした人材育成の基盤を築けば、大きな戦力になることは間違いないでしょう。
技術面ではアプリケーション指向やオープンシステム重視で発展が進められています。 .NET/Javaの技術を身につけたエンジニアが非常に多く、Unityを使ったAndroidやiOS向けのスマートフォンアプリ開発や日本では採用が難しくなってきているJavaScript、React.js、Backbone.js、AngularJS、jQuery、React Nativeなどを使ったSingle-page application・フロントエンド開発、Rubyを使ったバックエンド開発ができる技術者が増えています。
ITエンジニアにとっては、スキルと同様に重要になるのが「語学力」です。ベトナム ITエンジニア達は最新の技術動向を英語文献によって吸収しますので、英語の本を中国語に翻訳されるまで待つ傾向の強い中国と比べて、最新技術への取り組みはより早いと言えます。
また、ここ数年、ベトナム理系大学では日本語教育にも非常に力を入れており、その結果、ベトナムのITエンジニアの日本語能力がより高まっています。新卒でも日本語能力試験N3/N2レベルを取得する技術者がもう珍しくありません。N1レベルの技術者はまだまだ少ない状態ですが、 N2レベルの知識をしっかりと把握すれば、日本人のニュアンスを理解し、相当コミュニケーションを取ることが可能です。
2. 親日国家
ベトナム人には親日家が多いのが特徴です。その理由として、ベトナムはODA援助などの日本から様々な支援を受けていることが挙げられます。同じアジアの経済大国である日本は、世界で一番ベトナムに経済援助をしている国であり、ベトナムの経済発展を支援してきました。
また、ベトナム国内では日本製品は非常に人気が高く、特にトヨタ、ホンダ、ソニー、東芝といった日本メーカーが親しまれています。ベトナムはバイク天国とも称され、ベトナム人の生活に欠かすことができないバイクのシェア率も85%を日本製品が占めています。ここ数年、高額のため韓国製の家電製品のシェアが増加していますが、韓国製品は安価であるため購入されている傾向が強く、日本製品の質に対しては絶対的な信頼を寄せているようです。
他にも、アニメやカラオケ、着物、日本食など、ベトナムでは日本の様々な伝統や文化、生活習慣が好まれています。こうした信頼が、そのまま日本人に対する尊敬に繋がっているのです。ひいては、カントリーリスクが低い、ということが言えるではないでしょうか。
3. 国民性
親日国家であるベトナムの人々の多くは、日本や日本人を尊敬しています。就業意欲も高く、信頼にあたる仕事の熱心ぶりを見せてくれることでしょう。
ベトナムでは、ダブルスクールをしている人及び世界で教育・研究のみならず文化、スポーツ、科学・技術などの分野で目覚ましい成果を遂げたベトナム国籍を持つ人が非常に多いのと、儒教の教えが強いため、ベトナム人は教育熱心で新しい知識を貪欲に吸収しようとします。前向きな性格な国民性であるため、失敗にもめげずに業務に取り組んでくれるでしょう。
ベトナム人の多くが、ITに向いている器用さと勤勉さを備えています。また、人との関わりで重要な強調性も有しています。さらに特徴的なのが、「明日の100万円よりも今日の100円」という考え方。ベトナム人全員ではありませんが、こういった考え方を持つ人います。
将来的なことよりも目の前の事柄に重きを置くという正確なため、仕事をすることにとても向いていると言えます。
そして、ベトナム人は年長者や高齢者を大切にし、敬います。
上下の関係がしっかりとしている日本においてこれほど向いている外国人は中々いないと言えるほどです。過去の戦争時に植民地化し、男手が足りなくなった影響で「かかあ天下」と言われる女性中心の過程が多く存在します。
ベトナム人は総合的に見て、まじめで穏やかな性格と言えるでしょう。
とにかく真面目で器用なので、与えられた業務に対して手を抜くことはほぼないと言っていいでしょう。
一つだけ注意しておきたいのは、技術力です。一生懸命仕事に従事してくれますが、ベトナムのエンジニアは若い世代が多いので、技術面がまだまだ未熟な人材が多いのも特徴です。
長期的に育てていくことも視野に入れたオフショア開発を検討するといいでしょう。
もちろん優秀なエンジニアも多数いるので、即戦力なのは、間違いありません。
【ベトナム在住の日本人】
ベトナム政府の調査により、2018年10月時点で約22,000人の日本人がベトナムに住んでおり、この人数は当面増え続けると思われます。
ベトナムは日本からも近く(東京から飛行機で約5.5時間)、シンガポールほどビザが厳しくなく、タイほど発展していませんが、挑戦するには非常に良い環境です。日本人街もハノイとホーチミンの一部の地域に集中しており、日本人や日本食が恋しい時も全く問題なく、逆にローカルを味わうことも簡単にできます。世界遺産も多く、近隣国へのアクセスも容易にできます。
ベトナムオフショア開発の課題
ベトナムはオフショア開発先として上位にはいる国で、親日国家のため積極的に案件受注をしてくれます。
しかし、エンジニアの平均年齢が低く、技術力としても低い水準にあるため、今後の技術力向上は大きな課題となるでしょう。
オフショア開発としての歴史はまだまだ浅いため、日本の企業との連携が今後も必要になってくるでしょう。メリットとして小さな案件も対応できるので、小回りが利きます。
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まとめ
以上、ベトナムのオフショア開発について基本的なデータや国民性について紹介しました。
ベトナムへのオフショア開発は、企業にとって低コストでの運用が出来、とても効果が高い開発先です。性格も業務を委託する上で申し分のないものなので、ぜひ検討してみてください。
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